『SFが読みたい!2007年版』SFマガジン編集部編

 毎年恒例のSF年鑑。今年の海外編ベストは『デス博士の島その他の物語』で、これはまあ、納得。単に「長い」とか「重い」とか「複雑」とか、そんなモノじゃない、読み応えありまくりの短編集だった。その他ベスト10内だと『グラックの卵』『ベータ2のバラッド』が既読だった……あれ、どれも国書刊行会だな。今年は60〜70年代のSFばかり読んでたなあ。
 読んでない中では『移動都市』が面白そう。宮崎駿っぽいとのこと。
 あと、今年の特集として「00年代前半ベスト」の発表もあったけど、こちらは選者のコメントが無く、順位だけだったので拍子抜けだった。この手のベストって、順位よりコメントの方がずっと楽しみなんだけどなあ。テッド・チャンが一位というのは意外だったけど、これはイーガンが票割れしてたからなんだろうな。なんとベスト10内4作がイーガンだという……。
 鏡明らの座談会を読んで、そう言えば「00年代前半ベスト」に大原まり子神林長平もいないことに気が付いて、ちょっと唖然とした。まさに世代交代の時期だったんだな……。
 最後に、今年の刊行予定作品で楽しみなのを、メモ。

はてな年間100冊読書クラブ 48/100)