早川、創元他二月の近刊から、気になる本

http://www.hayakawa-online.co.jp/product/issue_schedules/book/list.html

SFが読みたい! 2007年版 735円
SFマガジン編集部編(著)
刊行日: 2007/02/10
〈年間ベストSFガイドブック最新版(書籍扱い)〉年間ベストSF発表、飛浩隆浅倉久志インタビュウ、サブジャンル別ベストなどでおくるガイドブック最新版。特別企画として「2000年代前半ベスト」を発表、鏡明大森望らの対談で総括する

 早川からは、この時期恒例のガイドブックが発売されます。
 ちなみに、この間発売されたムアコック『スクレイリングの樹』解説によると、近々エレコーゼ・サーガが再刊される他、『堕ちた天使』から始まるフォン・ベックのシリーズも翻訳されるとのこと。『堕ちた天使』って、無茶苦茶面白い小説とは言い難いんだけれども、ドイツ三十年戦争を背景とした舞台の雰囲気が、なかなか良いんですよね〜。

http://www.tsogen.co.jp/np/kinkan.do

バビロニア・ウェーブ
堀晃 【創元SF文庫】
銀河面を垂直に貫く、想像を絶したレーザー光束が発見された。人類はこれを利用せんと、この存在の謎に迫るが。日本を代表する大宇宙ハードSFが初文庫化。星雲賞受賞作。

 その他、なんと銀英伝まで創元SF文庫から再刊。国産SFがSF文庫枠で発売されるのは、初めてのように思います。徳間の日本SF路線を引き継ぐ、ということなのかなあ。
 それにしてもここ半年、SF文庫枠で刊行されたのがキャプテン・フューチャーと『移動都市』だけ、というのは、ちょっと寂しすぎる。もっとも他社を見ると、「奇想コレクション」「未来の文学」の好調に、「異色作家短編集」や「青心社SFシリーズ」の再刊、さらには「論創社ダーク・ファンタジー・コレクション」なんてものまで登場して、決して翻訳SF全体が低調なのでは無いのが救いではあります。

http://www.kawade.co.jp/np/forthcoming.html;jsessionid=CBF91D8A296700BEEC899CBD2CEC0ADB

ブラザーズ・オブ・ザ・ヘッド
ブライアン・W・オールディス
柳下 毅一郎 訳
定価609円(本体580円)
トムとバリーは美しい結合双生児。ロックバンド「バン・バン」としてデビューし、頂点まで駆け上り消えていった伝説の存在の、謎につつまれた不思議な生涯。英国SF界の巨匠がおくる名編。映画化原作。

 今月発売の本ですが、河出文庫から、映画化に合わせてオールディスの長篇が訳されます。
 なお、先月発売された『最後のウィネベーゴ』巻末の告知を見ると、「奇想コレクション」刊行予定作品が大幅に増えていました。うーん、楽しみ楽しみ。今回追加された中では、スラデックの短編集が一番嬉しいですね。