ジェニーはティーン☆ロボット#30「恋するブラッドの巻」:CSニコロデオン

zeroset2007-03-14

 3月9日放送分のAパート。
 悪の科学者ロートン博士の元を離れ、ブラッドの元に飛び込んできたメロディ。しかしジェニーはメロディのことを信用できず、密かに見張るのだったが……。#24「僕だってヒーローの巻」の続編。
 可愛い女の子が身一つで押しかけてきていきなりキス、そのままデートで朝帰りという、序盤からいきなり夢のような展開。ところがブラッドが選ぶデート先はと言えば、ビンゴゲーム(老人しかいない)とか、デパートのおもちゃ売り場(幼児しかいない)とか、どこかピントが外れてる。こういう描写、苦笑いしつつも、妙に感情移入してしまうなあ。ブラッドも初期は「普通の男の子」を象徴するキャラだったのに、段々ボンクラなところが出てきたのは、コメディ故なのか、作者の投影なのか。
 一方、メロディはと言うと、そんなデートでも心の底から嬉しそうにしてて……無邪気と言うかけなげと言うか……きっと今までロートン博士の元、楽しいことは何一つ知らなかったんだろうなあ・・・・・・。第一話のジェニーを髣髴とさせるところがまた、この後の悲劇に独特の陰影を与えてます。
 で、今までブラッドのことを男子として意識してなかったのに、メロディと仲良くしているのを見た途端、自分でも意識しないうちに嫉妬しているジェニー。定番の展開だけど、やっぱり可愛いらしい。
 さて、二人が通った後で必ず何かが壊されることに気付いたジェニーは、メロディを攻撃する。それにしても、いきなり顔面パンチとは。このシーンから、突然画面の色合いが黄色く変わるんだけれども、(ニコロデオンにしては)かなり過激なバイオレンスシーンへの配慮なんだろうか。

 実際、メロディがバラバラになるシーンは、一瞬とは言え、その無惨さにかなりドキッとする。また、ジェニーの変形がオリガミや花の展開を思わせるファニーなものであるのに対し、メロディのそれが、皮膚を破いて骨や内臓が露出するような印象のものであるのも、余計痛々しい。
 結局、自分の姿を恥じて自ら姿を消すメロディ。うーん・・・・・・結構後味悪いなあ。ジェニーも普段から外見で差別される悲しみを、身に染みて知ってるだろうに。しかも元凶のゴキブリにおとがめ無しというのがまた、理不尽な感じ。どうも「ジェニー」はギャグにせよシリアスにせよ、脚本が弱いと言うか・・・・・・。この後味の悪さが、狙ってやってるものなら話は別なんだけど、違うんだろうなあ。また今度メロディが登場する事があれば、是非是非、ジェニーとも友達にしてあげてくださいね。