『The Book of Bunny Suicides』Andy Riley
ウサギが自殺し続ける姿を描く絵本、または漫画集。酸で少しずつ溶かされてみたり、唐揚げになってみたり、ヘリコプターのローターでバラバラになってみたり、工夫を凝らした方法でひたすら淡々と自殺するウサギちゃんたち。
読む前はエドワード・ゴーリー(『ギャシュリークラムのちびっ子たち―または遠出のあとで』とか)みたいな感じなのかと思っていたが、実際に読むとちょっとテイストが違う。後のゴス系の漫画にも通じるゴーリーのダークさは無くて、もっとドライな感じ。どっちかというと、星新一『進化した猿たち』に収められていた自殺や死刑をテーマにした一コマ漫画が雰囲気近いかな。日本でもこういうのに挑戦している漫画家はいる訳だけど(『百馬鹿』とか)、嫌味にならないシニカルさという点では、やはり欧米の漫画に独特の魅力があるような気がする。
スタトレやスターウォーズネタあり、良く目を凝らさないと分からないネタ(ファッションモデルの毛皮のコートに、ウサギの皮が縫い付けられてるとか)あり、死に方がいちいちバラエティに富んでいて楽しい。個人的に好きなのは表紙のトースターネタと、宇宙人ネタだな。
- 作者: Andy Riley
- 出版社/メーカー: Plume
- 発売日: 2004/01/01
- メディア: ペーパーバック
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