最近聴いてるCD:Manuel Gottsching

E2 E4

E2 E4

 東京タワーには蝋人形館があって、マリリン・モンローとかジョン・レノンとか有名人の人形が飾ってある。でもその中には、なんでここにあるの?と言いたくなるような人形も、ちらほらと。マニ・ノイマイヤーとかファウストとかクラウス・シュルツェとか。そして今回のマニュエル・ゲッチングアシュ・ラ・テンペル)も。要するにジャーマン・プログレの人たちなんだけど、なんでこんなマイナーな蝋人形があるのかというと、どうも館長の趣味らしい。週刊アスキーの連載でここを訪ねた大槻ケンヂ曰く「これ見て喜ぶ人って、日本で千人くらいしかいないんじゃない?」。その出口付近には売店も併設してあって、キャプテン・トリップ・レーベルとかのCDがずらりと並んでたりするのだが、5〜6年前にそこで買ったのがこのCD。せっかくゲッチング御大の顔を眺めてきた帰りですからね。その前にアシュ・ラ名義の"New Age of Earth"を聴いてて、最初の"Sunrain"はさすがに良かったものの、他の曲のあまりのニューエイジ臭さに(まあアルバムタイトルからして当然なんだけど)辟易としてたんで、あまり期待はしてなかった。でも帰ってプレーヤーに掛け、最初の5分でもう、飛び上がって喜んでたね。うお、この曲イイじゃない!
 同一シークエンスがひたすら延々と反復される60分間。始めアブストラクトに鳴っていたギターが、やがて30分を過ぎるころには流暢なメロディを奏ではじめ、気付くと波の音まで聞こえてきたりして……。ミニマル・ミュージックの金字塔ですね。何回聴いてもホント、気持ちいい。