『PLUTO 2』浦沢直樹

PLUTO (2) (ビッグコミックス)
 鉄腕アトム「地上最大のロボット」リメイクも二巻目。ちなみに最新の連載では遂に保父さんロボット・エプシロンが登場、盛り上がってます。
 実を言うと、本作を雑誌で追っていた時点では、ストーリーの流れに散漫な印象を受けていて、本当にまとまるのかな、風呂敷を畳めるのかな、などと心配もしていた。でもこうして単行本で改めて読むと、なんだかすっきりとした感じ。やはりまとめて読むと伏線の流れなどが判りやすい。この調子だと、意外と早くクライマックスを迎えるかも、とも思えてきた。 ともかく、本巻の目玉はやっぱりアトム。キャラクターデザインからは原作の面影は全然無いけど、紛れも無くアトムだというのが凄い。元来割と乾いた描線の作家なのに、アトムがシャツをはだけてゲジヒトの記憶チップを胸に差し込むシーンは、手塚的な倒錯したエロティシズムさえ感じさせる。
 コミックの最後は雨の中でのウラン登場、と一巻と対になっているのが面白い。こういう感じで行くならば、三巻最後くらいでプルートゥ登場かな?