『ステップフォード・ワイフ』

 先々週のフロリダへの旅行の機上で、見覚えの無いコメディ映画を観た。今日、別の事を調べてググってるときに偶然、その映画の題名が分かったんだけど、それがこの『ステップフォード・ワイフ』http://www.stepfordwife.jp/。日本での一般上映は来年の2月だったんだ・・・・・・どうりで見覚えが無いわけだ。(以後、この映画のネタばれを含んでます)
 主演は二コール・キッドマン。優秀なテレビマンだった彼女が引っ越した田舎町、ステップフォードの女たちは、皆、絵に描いたような“理想の妻”ばかり。実は彼女たちは皆、脳改造されていたのだ!・・・・・・というお話。原作は『ローズマリーの赤ちゃん』のアイラ・レヴィンで、70年代にも映画化されてたようだが、この時は真面目なSFサスペンスとして映像化されてた、らしい。今回の映画は完全なコメディ。キャリアウーマンのキッドマン、過激な女流作家のベッド・ミドラー、オカマの評論家という3人組の、村での浮きっぷりが楽しい。最近、大統領選挙に伴って日本でも良く話題になる、アメリカの田舎の保守性を笑いのネタとしているわけだが、特に深刻な話になる訳でも無く、最後は主人公夫婦の絆が回復し、悪い男たちはお仕置きされてハッピーエンド、といかにもハリウッドらしいウエルメイドな終わり方だった。
 ちなみに女性たちを改造していたのは村のリーダー夫婦。もっとも、夫役がクリストファー・ウォーケンってだけで、大抵の人は「こいつが黒幕なんだろうな・・・・・・」と思うわけだが(一応更にどんでん返しがある)。終盤に、彼が女性の改造方法を解説するシーンがある。脳にナノチップを埋め込んで云々と説明した後で、「そしてもちろん、理想の女性に必要な三つの要素、お砂糖、スパイス、素敵なものいっぱいを加えます」。そして、脳の中にこれらのものを漏斗で流し込むイメージ映像。おいおい!