パワーパフガールズ「盗まれた声/キュートで危険な三匹」:CSカートゥーン・ネットワーク

 無声映画の世界を再現した「盗まれた声」。このシリーズ、画面効果に凝った話が多いな。無声時代のアニメは「レイトナイト・ブラック・アンド・ホワイト」で結構見たけど、当時の独特の演出(要所要所で画面が丸くトリミングされるとか)も再現してて、楽しい。チャップリンとか出てたところを見ると、実写の無声映画のパロディもかなりはいってるのだろうか。そちら方面は詳しくないので、良く分からないが・・・・・・。もっとも、当時の無声アニメはキャラクターやギャグなど、実写の世界からかなり拝借してた事が多かった様である(『ベティ・ブープ伝』筒井康隆とか)。ちなみに、映写技師(マックス・フォン・ナイトレイト)はフライシャー作品に良く出てくる爺さんに似ている。
 「キュートで危険な三匹」可愛ければ何をしても良い、というのはタウンズヴィルの住人の特徴なのだろうか。悪役3匹が銀行強盗などをして、逆に歓待されるところは「ニセモノあらわる」を思い出す。今回はとにかくバターカップが印象的だった回。「可愛ければ何をしても」という価値観に反発するかのように、可愛いぬいぐるみに噛み付いて、不気味なぬいぐるみを抱きしめてる姿が、結構イイ。もっとも、印象的なシーンなのにお話と上手く絡んで無いのが惜しいが・・・・・・。(いや、このあっさり感が良いのか)