「シャーマンキング」武井宏之:週刊少年ジャンプ

 この人の初連載作「仏ゾーン」はとても好きな漫画だった。連載第一回をラーメン屋で読んで、その初々しくも正統派少年マンガっぽい絵柄と、どこか高い志を感じさせるストーリーに、たちまち惚れ込んでしまったのだ。連載中はニフティのコミックフォーラムに、熱っぽく感想を書き込んだりもした。連載当時のジャンプから、この漫画だけは切り取って保存してある。
 そして次回作となったシャーマンキングは、絵が随分上手くなり、高い人気を得、アニメ化までされた。仏ゾーンが打ち切られたことを考えると、考えらないような成功だと言えるだろうな。でもその代わり、俺があれほど愛した、絵やストーリーの「味」がきれいサッパリ消滅してしまった。最近は何がしたいのか良く分からない展開に、なんだか無残な想いを抱きながら読んでいたものだった。
 今週号で連載は終了したけど、物議をかもしているラストシーンにも( ´_ゝ`)フーンという気持ち。それどころか「やっと終わったか」という感想しか持てないのが悲しい。今度は出来ればジャンプ以外で連載をして欲しいな。