ホーム・ムービーズ#4「猫は行方不明」:CSカートゥーン・ネットワーク

 世話をまかされていた猫が逃げてしまい、帰ったときには狂犬病にかかっていた、というお話。
 狂犬病なんて日本では飼い犬の予防接種くらいでしか馴染みが無いが、アメリカでは未だ現役の伝染病らしい。スティーブン・キングの『クージョ』(ISBN:4102193030)だと飼い犬が蝙蝠に噛まれて、ランズデールの『バッド・チリ』(ISBN:4042701043)だと主人公がリスに噛まれて発病するシーンがある。蝙蝠やリスから?と不思議に思う人もいるかもしれないが、実はこの病原ウィルス、全ての恒温動物に感染することが出来るらしい。そりゃあ国土の広いアメリカじゃ、罹患した野生動物を把握することなんて不可能だろうなあ。発病したらほぼ100%死亡な病気なので、ブランドンも危ないところだったのかも。
 猫の飼い主夫婦が代表しているような、スノッブな人たちの空っぽな精神文化が、何とも言えない寒々とした気持ちにさせてくれる。葬式の時の笑っちゃうくらい怪しい司祭と、ブランドンのビデオでなんとなくほっとさせられたけど。最後の最後、ウィンクする猫がまたいいね。