『紅の豚』
金曜ロードショーで視聴。
リアルタイムで公開時にも見ているが、思えば宮崎アニメで初めて煮え切らない思いのまま終わった映画だったなあ。最後は絶対に国軍相手にポルコとカーチスの大空中戦が繰り広げられると思ってたんだが。結局、以後、宮崎駿の映画はどんどんアンチクライマックス志向になってしまう。
でも今観ると「これくらい淡々としてる方がいいかな」なんて思えたりして。何もかも描こうとしない「上品な描写」の方が胃にもたれないって言うか……。これも歳を取ったせいですかね。でも逆に、昔は気がつかなかったナルシシズムが、鼻に付く部分もあったりして。
ちょうど4年前の今ごろ亡くなった父は飛行機が好きで、よく「飛行艇で湖から飛んでみたい」なんて言ってた。宮崎アニメも結構好きだったな。亡くなる前に一緒に観てみたかった映画の一つが、これだったりする。