無口なウサギ#10:CSカートゥーン・ネットワーク

  • 歌手のラリー・トゥーンズ/動物保護も楽じゃない/チャリティ・パーティ/ボランティア活動/森へ帰ろう

 今回は、いわゆる非営利活動団体に関する話。
 自然保護活動家の勘違いっぷりについては、カートゥーンでも良く揶揄の対象になる(例えばパワパフの「キュートで危険な三匹」等)が、今回も最後の話なんかそう。情緒だけで動く、現実から乖離した慈善活動ほどはた迷惑なものも無い、という訳。今回の話では「チャリティ・パーティ」も、この手の団体の浮世離れっぷりを皮肉った様な内容だったりする。どちらも比較的ストレートな風刺で、この番組にしては珍しい気がする。
 ところが、二番目の話「動物保護も楽じゃ無い」を見ると、作者が単にこの手の活動を揶揄してるだけでは無いらしいことが分かって面白い。ウサギくんがモルモットの保護に協力する話なのだが、実はこのMarmot Recovery Foundationなる団体は実在する様なのだ。その証拠に、エンド・タイトルに出てくるURL(http://www.marmots.org/)を見ると、実際にその団体のサイトとなっている。制作者たちの真意は良く分からないので推測するしか無いのだが、ここはわざわざ実在の団体の名前を使っている事から見ても、この活動への賛意を表した話だと見るのが自然だろう。こういうバランス感覚は、シニカルさを売りにしてる「シンプソンズ」等でも良く見られるもので、ある種のズルさを感じつつも、ちょっと羨ましい気もしないでは無い。大人やなぁ、と言うか。