ジェニーはティーン☆ロボット#10:CSニコロデオン

 先週は何かと忙しかったので、一週間遅れで観ています。今回の話は二つとも傑作。
殺しのドレスの巻」
 強大なパワーを秘めたクリスタルを手に入れたCrust Cousinsが大暴れする話。題名はデ・パルマからで、オチはレイダースネタ。パワーを手に入れた意地悪二人組は、今までで最強の敵と言えるかも。欲望全開の暴れっぷりがいっそ小気味良い。締め付けられたジェニーの目玉が飛び出すのが……。
「恋の駆け引きの巻」
 ジェニーに相手にされないシェルドン。一方ジェニーはヒーローロボット、シルバーシェルに夢中になって……という話。相変わらずジェニー役の声優さん、はじけてるなぁ。「でも牛が邪魔で見えやしないッ!高温ビームにッ!冷凍ビームでッ!どうかしら♪」「失礼な牛ね!ひとの話の邪魔をしちゃダメ!!分かったでしょ!」「ほら早くッてばっ!」
 ジェニー、今まで夢中だったドン・プリマは諦めたのか、相手はロボットじゃなきゃダメなんて言ってる。アメリカのドラマでは、異なるグループ(人種・宗教)に属する人間同士での恋の鞘当てを描くエピソードを良く見かけるが、今回も要するにそういう話。シェルドンがロボットについて無神経な事を言ってジェニーを失望させるのも、この手のドラマでは定番の挿話だ。
 でも今回のエピソードが妙に心に残るのは、ジェニーもシェルドンも結局は似た者同士であるということによるのだろうな。女の子をデートに誘うのに、よりによって爬虫類展を選ぶシェルドン。しかしそんな彼に呆れてみせたジェニーも、意中の相手を誘ったのは同じ場所だったりするのだ。しょーもない手でジェニーを振り向かせようとするシェルドンに、彼の思わくには気付かないまま自分のために利用しようとするジェニー。お互いの視野狭窄ぶりと、手段の姑息さがいじましい……。二人への感情移入度が、ぐっと高まったエピソード。