『イジィ・トルンカ作品集1』:CSシネフィル・イマジカ

最近(?)流行ってる、らしいチェコのアニメーション。観た事あるのはヤン・シュヴァンクマイエルカレル・ゼマンくらいだったが、この度トルンカ作品をCSでやることになって、早速録画した。今回放映した一回目は、長編人形アニメチェコの四季』と短編セルアニメ『おじいさんの砂糖大根』。
チェコの四季』、最初の『謝肉祭』『春』が、子供たちが可愛らしくて良かった。東欧の「カワイイ」ものって日本人のそれと似通ってる、とは良く聞く言だけど、確かにこの人形達なら、うちの家人や母親なんかでもカワイイと言うだろうな。『春』の狂乱の果てに唐突に現れるラストも面白かった。ただ、やっぱり通して見るのはちょっとツラい……格調は高いんですけどね。
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対して『おじいさんの砂糖大根』、無茶苦茶イイ!話的には「おおきなかぶ」なんだけど、おじいさんの動きはゆっくりとユーモラスだし、マトリューシカみたいな奥さんと娘も可愛い感じ。でも、動物達は、動きも含めてもっと可愛い!おじいさんがスープの湯気を吸うシーンの、みんなの目の動きが面白い。
最後、カブを掘り出したおじいさん達は、勢いあまってカブと一緒に飛んでってしまう。カブのなかからひょっこり顔を出す、おじいさん、奥さん、娘、犬、猫、鼠。皆笑いながら宙を舞っていく……このラストシーン、涙が出るほど良かった。誇張じゃ無く、本当に。最強のほのぼのさ。ああ、いいなあ。