"American 3-D Trip"

 生来の小心者なので、ジェットコースターだのフリーフォールだの、あの手のマシンは大の苦手。以前、気の迷いからその手の乗り物に乗ったことがあるが、本気で腰が抜けそうになった。そんな俺が今回の旅行で楽しみにしてたのが、3Dシアター系アトラクション。好きなんだ、こーいうの。
 ディズニーワールド内の4つのテーマパークでは、それぞれ特徴的な3D映画が上映されている。この手のアトラクションでは、単にモノが立体的に見えると言うだけじゃなく、それぞれ趣向を凝らしたギミックが仕掛けてあるのがミソ。例えば画面にお菓子が出てくると、実際にその匂いが流れてきたり、画面で水がぶちまけられると、観客に水が吹き付けられたり…といった具合。ウィリアム・キャッスルの精神ここにあり、というか。また、この手の仕掛けが出るたびに、観客が実に嬉しそうにキャーキャーと騒いでて、アメリカ人の“楽しがり”っぷりも堪能できたのだった。
Jim Henson's Muppet Vision 3D(MGMスタジオ)
 カーミットミス・ピギーなど、ジム・ヘンソンマペット達が大活躍する作品。こちらに向かって、わざとらしく棒を突き出してみせるギャグ*1から始まり、最期は大砲撃ちまくりの大騒ぎで終わる、実にガチャガチャと騒がしく愉快な作品。3DCGキャラも出てくるのだが、座標などきちんと計算できるためか、その“飛び出し”っぷりが実写と比較にならないくらい凄い(本当にすぐ近くにあるように見える)。もっとも、それ故に他のマペット達との違和感が大きいのだが、ちゃんとそれをギャグとして組み込んでるのがイイ(最期にミッキーマウスに変形するのは、やり過ぎだと思うのだが)。
Honey, I Shrunk the Audience(エプコット)
 『ミクロ・キッズ』を題材とした作品。TDLにもあるのかな?行った事無いので分かりません。3DCGを使っていないので“飛び出し”感は、他作品と比べてイマイチかも。でもギミックが楽しいからいいや。最後のギミックは、こう来るだろうな、と予測できてても楽しい(ちょっとキタナイ感じだけど)。
It's Tough to be a Bug!アニマルキングダム
 『バグズ・ライフ』を題材とした作品。こっちに向かってガンガン物を投げてくるわ、カメムシ(?)がガスを噴射するや劇場に悪臭が立ち込めるわ、と幾分バッド・テイスト気味。待ち時間中に流れる、虫の羽音や鳴き声で構成した音楽も、じっと聴いてると気が狂いそうになってくる。いや、嫌いじゃないんだけどね。
Mickey's PhilharMagic(マジックキングダム)
 ミッキーとドナルド主演で、『ファンタジア』『ピーターパン』『リトル・マーメイド』『アラジン』などのキャラも出てくる、最新の作品。ピーターパンのパートになるや、突如として画面がシネマスコープ・サイズに拡大し、空を飛ぶと共に、その方向から実際に風も吹きつけてくる……このシーンの飛翔感は、ちょっと筆舌に尽くしがたいものがある。いや本当、凄いです。必見。

*1:パワーパフ・ガールズの劇中に出てきた『パペット・パル』(元はデクスターズ・ラボに登場する、マペットのパロディ作品)の3D映画に同様のギャグ在り。定番ギャグみたいなものかも知れないが、案外このアトラクションが元ネタかも