赤毛のアン 第40章「ホテルのコンサート」:CSアニマックス

zeroset2004-08-25

  • ホワイト・サンドのホテルでコンサートが開催されることになり、アンも朗読で出演するよう要請される。アンのためドレスを新調するマシュウ。しかし、いつの間にミス・ハリスと懇意になってたんだ?もう、アンのためなら何でもできるな、マシュウ( *´∀`*)
  • ダイアナはアンのヘアメイクを担当。ただ、正直アンにはいまいち似合ってない様な気がするが…。しかし「あたしはデブなんですもの」「こうなるんじゃないかとは思ってたけど…」にはちょっとショック。アニメだとそう太っては見えないんだが…。なんにせよ、子供の時はあんなに可愛かったのに、と言われる人は多い訳で、嫌な感じに現実的な描写ではある。特にダイアナは子供時代のアンとって、理想の少女だった訳で。
  • 着飾った少女達が自分を馬鹿にする声が聞こえ、アンはいたたまれない気持ちになる。この少女達、いかにも意地悪そうな顔に描かれていているのが違和感大きい。もっと普通の顔にデザインすればいいのに。後期名劇では、こういう分かりやす〜い人物像が良く出てきて辟易とさせられたが、アンでこういうのはやって欲しくなかった。特に最後に彼女達が反省するシーンがあるから、なおさらだ(ジョーシー・パイは最後まであのまんまで、自分のスタンスを露とも変えないので、ああいう描写でも許せるところがある)。主人公と違う立場のキャラを殊更醜く描き、それが凹まされるところを見せて、主人公の正当性を描写する、という手法は大嫌い。
  • ガチガチに緊張し、声の出ないアンだが、ギルバートの姿を見て一念発起、素晴らしい朗読を披露する。なんだかんだ言って、アンにとってギルの存在は大きいね(´∀`)
  • 帰りの馬車で、ジェーンは皆に「お金持ちになりたくない?」と聞いて盛り上がる。しかしアンは反論する。自分達は十分にお金持ちで幸せだ、むしろあそこで着飾っていた人達の方が不幸に見える、と。対してジェーンは、ダイアモンドは人の気持ちを慰めてくれる、と少し考えた上に答えるのだった。ここで両者に流れる沈黙が印象深い。前述の意地悪少女に比べ、こういう中立的な演出こそ高畑らしくて、ほっとさせられる。どちらの言っていることにも一理あるのだから。しかし、一番ドメスティックな事を言っているアンが、精神的には誰よりも情熱的でロマンティックだというのは面白い。
  • 海を見てのアン「見えない物の幻のよう」という比喩が美しい。
  • アンが着飾った夫人について、「あんなにぶくぶく太りたくないわ」と言った時の、ダイアナの「まぁ!」という様な顔が面白い。さっき太ったと言ったばかりだからね…。この辺にも、中立的な視点が窺える(実際、勝手に人を不幸を決め付けるアンには、一種の高慢さを感じる)。最後、海を眺めるアンを見ての複雑な表情も心に残る。精神的に大きく異なるスタンスとなった「心の友」に、ダイアナはどんな気持ちを抱いたのだろうか。