チョーク・ゾーン#19:CSニコロデオン

zeroset2005-10-17

 ルディが憧れの漫画家、マンガー・スラスーラ(イイ名前!ちなみに原語ではDrew Yerface氏)を、冬山での遭難から助ける話が"That Thing You Drew"。最初に、マンガー氏の創造したキャラクターがチョーク・ゾーンに現れるのだが、これが素晴らしい。ノリのいい音楽に合わせ、踊りながら次々とメタモルフォーゼしていく男女二人組み。踊りながら舌を絡ませ(といってもHなシーンじゃないですよ!)、目玉を絡ませ、二人グルグルと渦巻状に変形。そのまま巨大な目玉になったかと思うと、サイコロ、地球、車のハンドル、ドーナツとそれを齧る頭、と目まぐるしく形を変えていく悪夢のようなイメージ。これこれ、こういうの見たかったんだ。
 ルディも大喜びで「ぼく、君たちを誰が描いたのか知ってるよ!」と、マンガーの書いたコミックを広げてみせる。「いまどきミュータント(Modern Mutation)」という本らしい。メジャーなスーパーヒーローものじゃなくて、インディーズものっぽい感じなのがいいですな。
 "That Sinking Feeling"はレジーがマジック・チョークを踏み潰したばかりに、片足だけチョーク・ゾーンに嵌ってしまって抜けなくなる、という話。スナップが以前現実世界に出てきたことに言及してたのが、ちょっと嬉しかった。なんとなく履歴を感じさせて……ほら、カートゥーンって、以前あったことをリセットしちゃうことがあるから(これ事体はいいことでも悪いことでもあるのだが)。
 ところで、この話、よく考えたらルディは一度もチョーク・ゾーンへ行かずに問題を解決してるんですな。「黒板に消したものはチョーク・ゾーンへ転送される」というワン・アイデアからの話の膨らませ方が、なかなかにロジカルで楽しい。それにしてもルディのSOSにも気付かずに、延々とレジーに悪戯をし続けるスナップが可愛いねえ。この話ではペニーもちゃんと活躍してるのが嬉しい(最初の話では、最後に拍手してただけだったから……)。
 "Insect Aside"は小さくなったスナップとラップリンセスが虫たちのコンサートを見物するショート・ショート。おや、今回はミュージック・クリップ無し?