赤毛のアン 第33章「クイーン組の呼びかけ」:CSアニマックス

 この回から36章にかけて、アンの少女時代への決別が描かれる。

  • 冒頭の「13歳以上の女の子だけを集めての特別授業」とは、性教育
  • 冬の野を歩くアンとダイアナ、この構図は(物語時間で)1年前の「アン、物語クラブをつくる」を思い出させる。例によって妖精の話をするアンだが…。
  • 「アンだって妖精なんていないこと、分かってるくせに」ダ、ダイアナ!「あたし達、もうすぐ大人なんだから、もっと建設的なことを話さないといけないわ。例えば…結婚とか」あああ。゜(゜´Д`゜)゜。そんなツマラナイこと言わないで…などと思ってしまうのは既婚男性としてどうかとも思うが、しかし、ああ…。・゜・(ノД`)・゜・。
  • 珍しく口喧嘩をしてしまう二人。しかしまぁ、なんというか、痴話喧嘩の様に見えてしまうのはこの二人ならではだな。結婚しないでずっと二人で暮らす約束をしたじゃないかと迫るアン、ちとウザイが(;´Д`)ハァハァ。もっとも独身女性同士の同居は、当時それほど珍しいことでは無かったそうだが。*1ダ「手のつけられない悪党と結婚して改心させるのも良いんじゃないかと思うの」ア「理想の悪党が現れないかも」ダ「でも…」ア「やっぱり!あなた悪党じゃなくても結婚する気なのね!」この会話、最高。
  • 家に帰ったアンは納屋にあったリンゴを食べるが、ジェリーがそれは毒入りのリンゴだったと言い、真に受けたアンは死ぬ程脅える。樽の上でリンゴを食べるアンが、しどけないないながらも、ちょっと萌える。ところでこのエピソード、原作に無いオリジナルなもの。赤いリンゴに腹痛、と深読みすれば初潮(大人になること)への恐れと不安を描いたものなのかも知れない。
  • 「死ぬのはイヤーッ!!」必死すぎて笑えるシーン。やっぱり山田栄子の(良い意味で)下世話な声あってこそのアンだよなぁ。
  • マリラはアンをクイーン学園へ進学させるつもりだと言う。やる気になるアンに、そんなに急に張り切ることは無い、と言うマリラからは、母としての気遣いと共に、クイーンへの進学と共に家を出て行くアンへの惜別の思いも感じられる。この辺り、ひたすら未来へ想いを馳せるアンと好対照。

*1:松本侑子による「赤毛のアン集英社文庫)」注釈より。