赤毛のアン 第31章「不運な白百合姫」:CSアニマックス

 今回は、アン全編の中でも最もユーモラスで笑える回。しかし実は、ある意味この物語の転回点でもあったりする。

  • アーサー王伝説の白百合姫・イレインの悲恋の物語を夢想する仲良し4人組(アン、ダイアナ、ルビー、ジェーン)。ダイアナなど涙ぐむくらい、このロマンチックなお話に夢中になっている。ところでアンの髪がすっかり伸びているのは、いくらなんでも早すぎる気がするんだが・・・。もうちょっとショートカットのアンが見たかった。
  • ボートに乗って白百合姫の物語を再現しよう、というアン。皆賛成するが、いざボートに乗る段になると、アン以外の女の子達は怖気づいてしまう。この時の4人の会話が面白い。特にルビー。「ダメダメダメダメダメいくらロマンチックでもダメ絶対ダメよう」「ダダダダメぇあたしダメよあたしねさっき断ったのだからダメなのダメなのよぅ」ワラタ。何回ダメダメ言ってるんだ。小山まみGJ!
  • 結局アンがイレイン役でボートに乗ることになった。ちなみにアンがイレインの想い人・ランスロット役に選んだのは当然ダイアナ。「死人の様ね・・・」「本当」、にっこり笑うアンなど、このあたりもかなり笑える。
  • ボートが浸水してるのに気付いて叫ぶアン。前回の毛染めシーンといい、印象に残る絶叫だ。その後の早口で神様に祈る場面もイイ!「あたしのできる限りの事はいたしますから今すぐにっ!」
  • ボートから脱出する時、律儀にショールや敷き布を持って逃げているのが細かい。その後、自分気付かず走っていくダイアナ達を見ながら、自分も思わず泣きそうになって水面に落ちるシーンとか、なんか萌えるな・・・。
  • ギルバートのボートに助けられるアン。しかし素直になれないアンは、ギルバートと喧嘩別れしてしまう。教室騒動から2年近く経っているというのに、随分意固地ではあるが・・・。しかしこれでギルバートとライバル関係になったことが、アンの向上心の火付け役になるのだから、面白い。
  • ダイアナ達に何があったのかと聞かれたアンは泣き出してしまう。なんかひどく深刻な事態が有ったかの様で、誤解されるぞ、アン。
  • アンはもうロマンチックになり過ぎないと宣言する。アヴォンリーはロマンスを考えるには向かない所だ、との言葉はちょっと悲しい。実際に以後、アンが子供っぽい空想にふける事は無くなってしまう・・・。それに対し「ロマンスは少し残しておく方がいい」というマシュウの言葉がやさしいね。その言葉どうり、アンの理想を夢見る心は、以後も胸に秘められつつ、無くなりはしないのだ。